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お知らせ
静岡県焼津のトマル水産の鰹節製造見学に行って来ました!
和食と言えば鰹節ですが、鰹節の生産は、鹿児島県の枕崎・静岡県の焼津・鹿児島県の指宿で行われ、この3箇所でなんと日本全国の生産量の9割を超えるのです。
そんな中でも焼津は全国生産の約1/4を占め、近年では令和2年から第2位を誇る鰹節の街です。

なぜこの3箇所に生産が集中しているのか?と疑問を持たれたのかと思います。
大きな理由の1つが「黒潮の通り道にあたり、昔から鰹がたくさん生息して水揚げが多いこと」になります。
その他の理由については、また機会をみてお知らせしていきますのでお楽しみに!
そんな焼津に菌屋から車なら2時間程度、新幹線なら1時間台で行けることが分かり、鰹節を実際に作っている現場を見させて頂ける機会を得て、スタッフ数名で行って参りました。
鰹節には「本枯れ節」と「荒節」という2つの種類がありますが、それぞれの特徴は以下の通りです。

「本枯れ節」
工程全体を手作業で行い、鰹を煮てから干し、トマル水産さんではコナラの薪の煙での乾燥を10回行い燻製にします。

煮た後の手作業による骨とり

焙乾(乾燥と燻製)中の焼津式乾燥機

乾燥と燻製のための燃焼中のコナラの薪
その後、麹カビをつけと天日干しを4回以上実施し、完成まで6ヶ月ほどかかる、と説明を受けたくさんの時間と手間がかかっている事に感嘆しました。このカビ付けの工程を経ることで、鰹節はより深い旨味や風味を持つ本枯れ節へと変化します。機会があればこの複雑な味をぜひ試してみてください。特徴としては、 食品の中でも一番硬いと言われる状態に仕上げられ、長期間の保存が可能であり、出汁をとるととても豊かな風味が得られます。料理への利用には、出汁をとる事で本来の力を発揮してくれます。

麹カビつけ室

完成直前の本枯れ節
「荒節」
製法としては、お買い求めやすい様にするために、積極的に自動機を導入されていて時短となるようにまた、職人さんの負担が軽減される工夫をされていました。

三枚下ろし自動機
工程は、鰹を煮た後に、燻製を行わずに乾燥させる方法で作られる場合もありますが、トマル水産さんでは、本枯節と同様に乾燥機にかけて丁寧に仕事をされていました。
特徴としては、本枯れ節よりも柔らかく、旨味や香りは控えめですが、本枯節と比べて完成までの時間が短い事もあり、比較的安価で手に入ります。
料理への利用には、出汁だけでなく、削ってそのまま食べたり、料理のトッピングとしても使われます。

完成した荒節
最後に
近年生産量が減少気味の鰹節ですが、正に芸術品である事をこの目で確認したことで、この日本の伝統の火を消してはいけないと想いを新たにしました。菌屋では、日本の古くからの文化である鰹節を積極的に取り入れてまいります。
以上報告 みっちーでした!